Raspberry Pi 2 Type Bでサーバー作り

Raspberry Pi 2 Type Bでサーバー作り

ラズパイの用意

  1. ラズパイ用のOS「NOOBS」をraspberrypi.orgからDLして解凍する。
  2. microSDカードをFAT32でフォーマットする。
  3. 解凍したファイルをSDカードにコピーする。
  4. ラズパイにSDカード、キーボード、LANケーブル(またはWiFiドングル)をつないで電源を入れる。

無線LANの接続

 WiFiドングルをラズパイに差す。

$ifconfig

このコマンドで、インターフェースを確認する。

$iwconfig

このコマンドでWiFi情報を確認できる。
 次のファイルを編集して、ハードウェアインターフェースの設定をする。

$sudo vim /etc/network/interfaces

auto lo
iface lo inet loopback

auto eth0
allow-hotplug eth0
iface eth0 inet static
address 192.168.11.2	←your IP
netmask 255.255.255.0	←your subnetmask
gateway 192.168.11.1	←your router IP
dns-nameserver 8.8.8.8 10.255.0.1

auto wlan0
allow-hotplug wlan0
iface wlan0 inet static
address 192.168.11.2	←your IP
netmask 255.255.255.0	←your subnetmask
gateway 192.168.11.1	←your router IP
dns-nameserver 8.8.8.8 10.255.0.1

wpa-conf /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf

auto wlan1
allow-hotplug wlan1
iface wlan0 inet manual
wpa-conf /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf

次のコマンド $wpa_passphrase “your SSID” “Password” で表示された内容をもとに次のファイルの下に追加で記述する。

$sudo vim /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf

~~~
network={
	ssid="your SSID"
#psk="Password"
		psk="......."
		key_mgmt=WPA-PSK
		proto=WPA WPA2
		pairwise=CCMP TKIP
		group=CCMP TKIP WEP104 WEP40
}

 これでラズパイを再起動すればつながるはず。

Webサーバー作り

まずは、ラズパイのローカルIPを固定にする。

ラズパイ上でラズパイ自身のローカルIPアドレスを確認しておく。

$ip addr

家のルーターの管理設定にログインして、ラズパイのIPの設定を、「自動割り当て」から「手動割り当て」に変更する。

 次に、Webサーバーアプリの「Apache2」をインストールする。

$sudo apt-get install apache2

 これで、とりあえずはローカルでサーバーとして使うことができる。ローカルネットワークの端末のブラウザでラズパイのローカルIPアドレスを入力すれば、アクセスできる。

サーバーを外部へ公開する

 今の状態では、LANからしかサーバーにアクセスできない。これを外のネットワークからでもアクセスできるようにする。

 まず、家のルーターから外への接続用のポートを開放する。

  1. ルーターの管理設定に入る。
  2. ルータ設定のポート変換を選ぶ
  3. ポート変換の新規追加で、LAN側IPアドレスをラズパイのローカルIPアドレスに、LAN側ポートを80にする。
  4. 同じように22ポートも開放する。(80はHTTP用、22はSSH用である)
  5. ラズパイをDMZ(非武装地帯)に置くことですべてのポートを開放することができるが、ファイアウォールなどを適切に設定して、使わないポートをふさがなくてはならない。グローバルからローカルに入るとき、ルーターのファイアウォールによって守られているがDMZはその外にある。したがって、ラズパイは破壊されやすくなるが、たとえラズパイが破壊されてもローカルまで破壊されることは少なくなる。
  6. ポートの開放状況は以下のコマンドで確認できる。
$ nmap

 次に、確認くんにより自分の家のグローバルIPアドレスを確認する。家のネットワークからアクセスしましょう。
 これで、適当なブラウザから、このグローバルIPアドレスにアクセスすれば、どこからでもラズパイのWebサーバーにアクセスできる。(ドメインはまだ取得していないので、IPアドレスを直打ちして接続している)

独自ドメインを取得する

 ポートの開放により外部からサーバーにアクセスできるようになった。しかし、今のままではIPアドレスにアクセスなのでいまいち。そこで次は独自ドメインを取得して自分専用のURLをGETする。
 ドメイン取得をできるサイトはいくつかあるが、ネット上で評価のよかった「ムームードメイン」で取得した。.top一番安くて、なんと77円+税/年!とても安い。

DNSサーバーとは

 独自ドメインを取得しましたが、取得したドメインはまだラズパイのIPアドレス(家のグローバルIPアドレス)に紐ついていません。それを紐つけるのがDNSサーバーです。DNS情報はあまりにも多いので、一つのDNSサーバーで管理しているわけではなく、ネット上に無数に散らばっています。したがってあるDNSサーバーに登録すれば、いろいろなDNSサーバーを経由して目的のIPアドレスを知ることができます。DNS情報のことをレコードと言い、以下に分類されます。

  1. Aレコード:ドメイン名からIPアドレスを返す(正引き)
  2. PTRレコード:IPアドレスからドメイン名を返す(逆引き)
  3. CNAMEレコード:ドメイン名から別のドメイン名を返す
  4. NSレコード:「再起問い合わせ」や「反復問い合わせ」の際に、「ここへ問い合わせよ」と教えてくれる

MyDNS.jpの登録

 普通、グローバルIPアドレスは動的に割り当てられるので、それとホスト名(ドメイン名)を動的に登録・管理するのがDDNSです。無料DDNSのひとつにMyDNS.jpがあるので、今回はそれを使います。まずは会員登録をします。そして「IP ADDR DIRECT」のところに家のグローバルIPアドレスを記載します。次に、「DOMAIN INFO」のところに自分の取得したホスト名(独自ドメイン)を記載します。欄が多いですが、それ以外は何も書かなくて大丈夫です。

DNSの浸透時間

 ここまでの作業をすれば、取得した独自ドメインをブラウザのURLに書くだけで自分のサーバーにつなことができます。しかし、すぐにつなぐことはできません。先にも書いたようにDNSサーバーはネット上に無数に散らばっていますので、最初にアクセスしたDNSが自分のドメインとIPの関連付けを持っているとは限りません。DNSからDNSへと広がっていき、次第に世界中からアクセスできるようになります。

動的IPの自動更新

 ムームードメインで、独自ドメインを取得した。MyDNS.jpにも登録した。次にやることは、動的IPアドレスの自動更新である。定期的にグローバルIPの変更をチェックしてMyDNS.jpに通知をすればよい。それには以下のコマンドを実行する。

$ wget -O- 'http://mydnsXXXXXX:PASSWORD@www.mydns.jp/login.html'

これをcronなどを使って定期的に実行すればよい。